自分の歯のような感覚で咬める
インプラント治療では、歯を失った顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込みます。そこへ連結部品を取りつけ、セラミックなどの人工歯を被せることで、歯の機能を回復させます。骨との結合がよいチタンの特性を活かしたこの治療法では、硬いものでもしっかり咬むことができ、見た目も天然歯と見分けがつかないほどです。
しかし、顎の骨の状態などのよってはインプラント治療が困難な場合もあります。また、インプラントを埋め込むためには手術が必要なので、身体的・精神的・金銭的な負担があることもご理解ください。当院では、患者さまのお口の状態を確認し、最適な治療をご提案します。
インプラントのメリット・デメリット
インプラントはその快適性から治療を希望される方が増える傾向にありますが、万能な治療法ではありません。メリットもデメリットもありますので、それらをきちんと理解したうえで、よりよい選択をしましょう。
メリット
- 安定しているので咬み心地がよい
- 定期的なメインテナンスを行うことで長期の使用ができる
- 歯の本数に関わらず治療できる
- 天然歯と見分けがつかないほどの美しさ
- 顎の力で咬むことができるので、顎の骨が痩せるのを防ぐ
- 周囲の歯を削らすに済む
デメリット
- 自費診療なので高額 (医療費控除が受けられる)
- 外科手術が必要なため、身体に負担がかかる
- 持病によっては治療が受けられない
- 治療が完了するまでに3ヶ月~1年かかる事がある
- 定期的なメインテナンスを怠るとインプラント周囲炎になる
安心・安全のインプラント治療のために
インプラント治療でもっとも身体的負担となるのが、インプラントを顎の骨に埋入するときです。
正しい位置に正しい角度で埋入できないと神経や血管の損傷、神経麻痺、腫れやアザなどさまざまなトラブルを招きます。近年はトラブルを回避するために、さまざまな手法が登場しています。当院では万全の体制でインプラント治療を行っていますのでご安心ください。
歯科用CTで的確な診断 Pickup!
歯科用CTを利用することで、歯の位置だけでなく顎の骨の厚み、血管や神経の通り道などを3次元画像で把握することができます。従来のレントゲンでは確認できなかった部分を正確に検査・診断でき、そのデータをもとにシミュレーションを重ねることで、より精密な治療計画の立案が可能です。
生体モニターで「万が一」の状況も察知
当院では、外科手術がともなうインプラント治療を行う際に、血圧、脈拍、動脈血中酸素飽和度などの状態を数値でくわしく把握できるコンパクトタイプの生体モニターもご用意しております。生体モニターがあることで「万が一の事態」があってもいち早く対応できるので、高血圧の患者さまや心疾患のある患者さまの場合でも安全に治療を進めることが可能です。
歯科用CTによる精密な治療計画の立案
当院ではインプラントの治療計画をより精密に立案するため、歯科用CTを導入しています。歯科用CTを用いることで、従来のレントゲン撮影ではわからなかった顎の骨の厚みや形状、骨密度、血管・神経の位置を、3次元画像や断面図として性格に把握できるようになります。これらの情報をもとにインプラント(人工歯根)を埋め込む位置を特定し、治療計画のシミュレーションを重ねることで手術の精度を向上させています。手術時間や治療期間の短縮にもつながり、患者様のお体にも配慮した治療を行うことが可能です。また、歯科用CTは医療用のレントゲンと比べて撮影時の被ばく量が少なく、身体への影響はほとんどありません。
安心・安全なインプラント治療に欠かせない歯科用CTですが、導入している歯科医院は決して多いとは言えません。そのため、精度の高いインプラント治療をご希望される場合は、当院までお越しください。
「骨量が足りずインプラント治療ができない」と診断された方へ
インプラント治療では、人工歯根を埋入するのに耐えうるだけの顎の骨量が必要です。そのため、歯科医院によっては、骨量が少ない方は治療ができないケースもあります。
しかし当院では、骨量を増やす処置と組み合わせたインプラント治療も行っております。他院で断られて諦めていた方もぜひご相談ください。インプラントを実現するための治療計画をご提案いたします。
ソケットリフト法
上顎の骨が薄い場合、顎の骨の上にある空洞「上顎洞(じょうがくどう)」を押し上げ、そこへ骨補填材を注入して骨量を確保します。ソケットリフト法は、上顎の骨の厚みが4~10mmの方を対象として採用される方法です。歯肉切開が不要で、術後の痛みや腫れが少ないといったメリットがあります。
サイナスリフト法
同じく上顎の骨が薄い場合、上顎洞の底部を持ち上げて骨を再生する治療法です。持ち上げられた部分に骨補填材を注入して、骨量を確保できたらインプラントを埋入します。サイナスリフト法は骨の厚みが1~5mmの場合に採用されます。
GBR法
GBR法は歯周病治療にも用いられるもので、顎の骨が薄いところへメンブレンという特殊な膜を設置し、そこに自家骨(移植のために身体の別の場所から採取した骨)や骨補填材を詰めて骨の量を確保します。
2回法
1回目の手術でインプラントを埋め込み、骨にインプラントが結合するのを待ってから2回目の手術で接続部品(アパットメント)と人工歯を取り付けるのが2回法です。2度の手術が必要ですが、安全性が高いなどのメリットがあります。
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ドリリング
歯茎を切開し、インプラントを埋め込むための穴をあけます。
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埋入
顎の骨にインプラントを埋め込みます。
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治癒期間
インプラントを歯茎で覆い、縫合して3~6ヵ月ほど待ちます。
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アパットメント取り付け
歯茎を再び切開し、連結部品(アパットメント)を装着します。
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人工歯取り付け
人工歯を取り付ければ、治療は完了です。
抜歯即時埋入
抜歯即時埋入法は、抜歯した当日にインプラントを挿入するため、手術当日から仮歯で食べものを咬むことができます。2回法のように治癒期間を待つ必要がないので、身体的な負担も最小限に抑えられます。